レジ内の現金在高について、金種ごとに枚数を数え、集計をして、誤差(現金過不足)がないか確認をすることです。札は金種ごとに枚数を数え、小銭は文房具として市販されているコインカウンターを使用して、枚数を数えます。
飲食店・販売店向けのレジのうち、POSレジであれば、たいていキャッシュカウントの機能がついていますので、そこに金種ごとの枚数を入力すれば、現在の現金有高との過不足が確認できます。
キャッシュカウント機能のないレジの場合は、キャッシュカウント表に枚数を記入して電卓で金額を計算し、レジの点検レシートの現金有高と一致しているか確認します。
オープン前と閉店後のほか、ランチの営業後、ディナーの営業後といったピーク毎にカウントするのが望ましいです。ピーク毎にカウントするのが望ましい理由としては、現金過不足などが発生した場合に、その原因を特定して再発防止に努める必要があるからです。
特に、時間帯ごとに人が入れ替わる場合、時間帯を区切ることで、 その時間帯にレジを触った人物や現金過不足などの原因となった会計を特定する事が容易になります。
逆に、営業時間が長いのにも関わらず、閉店するまでキャッシュカウントをしない、という場合、現金過不足などが発生した時、どの時間帯に誰が処理した件が原因かわからないために、全ての会計記録を見返すことになり、結果として原因の特定に労力と時間がかかります。
閉店後の疲れた身体には特に負担に感じる作業となりますので、時間帯毎のチェックを確実に行うようにしましょう。
営業がピークごとに区切られて、間に一時閉店する店舗(ランチが11時~14時、ディナーが17時~22時など)であれば、一時閉店してからキャッシュカウントを実施すればOKですが、通して営業をする店舗の場合は、営業をしながらキャッシュカウントをする必要があります。
慣れれば5分~10分ほどの作業ですので、ピークが終わったアイドルタイム(お客様が少ない時間帯)であればさほど負担にはならないかと思いますが、お客様の会計やご案内がなかなか途切れない中で実施する場合は、タイミングと作業に注意してください。
会計を処理しつつ、
・小銭をコインカウンターに並べる
・お札を10枚単位の束にする
会計が途切れたタイミングでレジにキャッシュカウント入力
(または、カウント表への記入)
このあたりの作業の進め方は「慣れ」になりますが、キャッシュカウントはあくまで管理作業ですので、後回しでも良く、お客様のお会計やご案内といった営業を優先するようにしてください。
小銭はコインカウンターに並べればすぐ枚数がわかりますが、お札を数えるのはそれなりに大変です。いわゆる「ピン札」が重なっていて数え間違ったり、お渡し間違ったりすることも少なくありません。
『お札の数え方』で検索すると動画なども見つかりますが、 絶対にこれ、というやり方があるわけではありません。それなりに早くて、正確に数えられるやり方であれば、自分なりの数えやすいやり方で良いと思いますが、一般的な数え方のひとつを以下に解説します。
指がすべるのが気になる場合は、文房具の指サックや紙めくり(指濡らしスポンジ)を準備してください。
お札を数える練習をする場合は、新聞紙や、紙幣と質感の似た紙を紙幣サイズに切り抜いたものを数十枚用意すると良いでしょう。
慣れれば大量の枚数を一度に数えることもできますが、一度に大量に数えようとせずに、10枚ごとに数えてそれぞれ束にしてから、その10枚ごとを数え直す形で検算すれば良いかと思います。
銀行のように一度に何千枚も数える訳ではなく、個人店の場合、多くても百~二百枚程度のことですので、スピードよりも正確さを大事にしてください。
特にお釣銭をお渡しするときに、ピン札が重なって数え間違ってしまい、多くお渡ししてしまうケースがあります。少ない枚数でもしっかり数えるようにしましょう。
数えたお札は在高がすぐ目視できるよう、10枚ごとに束にします。これが正しい、という束ね方はないのですが、お店ごとに向きや束ね方のルールを決めた方が良いでしょう。
私があるレストランチェーンで働いていた際は、上の写真のように、束ねる札は裏返しにして、金額表示が右端にくるように指導を受けていました。お札の裏側の右半分は白っぽいので、束の目視がしやすくなる、というのがこのまとめ方の理由でした。
お釣で受け取るお札の向きが揃っていることを嫌がる方はほとんどいませんが、向きが揃っていないことを気にする方はいます。 少し気を配るだけでお店の印象が良くなる部分ですので、せっかくですのでこだわってみてはどうでしょうか。
なお、10枚の束が9枚や11枚になっていることもまれにありますので、キャッシュカウントの際には、束をばらして数えなおしましょう。
description関連記事