開業物件探索ではどんな物件がよい物件かは、後節に改めて記述しますが、ここではまず、個人の開業希望者が物件を探すとき、陥りやすいことから始めたいと思います。
この手っ取り早い方法は一番楽でたくさんの情報をすぐ見られます。また、自分の希望する条件で検索することができ、探せた気になる方法です。情報収集を重ねることで、かなりの情報量を収集することも可能で、家賃の相場観を把握するにもよいと思います。多くの情報を収集した上で最終的には現地調査を実施した上で決定していきますが、まずはいろいろな物件情報サイト等に登録してみることも大切です。
一番オーソドックスな方法です。探したいエリアの不動産屋を回り物件情報を求めます。地元の不動産屋は近隣の地主や物件オーナーとつながりが強い場合があるので思わぬ事前情報や掘り出し物件に行き当たることもあります。また、自身の開業にとって知識の深い、そして協力的な不動産屋さんを見つけることも可能ですので、定期的に訪問して、よい情報を引き出しましょう。
つぶさに自分の探したいエリアを歩き、閉店している物件や閉店セールをしている物件等に直接問い合わせるか掲示されている不動産屋に連絡を取る方法です。掲示がなくシャッターが閉まって物件も対象とします。一番手間がかかり、非効率と考えるかもしれませんが、現地の立地や商圏等の情報も収集することが出来る等のメリットも多いので、是非取り組んでみてください。
では、よい物件はどう探せばよいのか。その条件を見ていきましょう。
では、一口に物件を探すといっても、何を見て良し悪しを判断していくのか、がわからなければ、ただ漫然と物件を見ることになってしまいます。
物件を見る要因は大きく2つあります。
それは「立地」と「商圏」です。この2つの中にはそれぞれ5個ずつ見る観点がありますが、まず「立地」と「商圏」の意味をお話しします。
「立地」とは店舗そのもの、又は店舗にごく近い周辺の状況を表す評価項目(見る観点)を指します。
「商圏」とは店舗を中心に数百m、数kmの範囲の状況を 表す評価項目を指します。 重要なのは「立地」と「商圏」の違いです。
「立地」とは店主が工夫を凝らしたり、お金をかけて対策を施せる要素が多いということです。すべてではありませんが、店舗の課題に対して改善ができる可能性が高いということです。
一方、「商圏」はこちらから直接変えることができない要素であることです。
つまり、物件を見つけたときにその良し悪しを見極める方法として物件の課題は立地にあるのか商圏にあるのか見極めることなのです。
そして、対策ができる課題か、解決できない課題か冷静に判断することから始めるのです。