広義の意味で街の大きさを指します。購買規模の大きさを表す「年間小売販売額」をベースに街の大きさをはかります。
狭義の意味では店舗のターゲット層の規模を推し量ることが考えられます。
カフェ業態にとってのマーケット規模
当然、ターゲット層によりそのマーケット規模は変わってきます。フリのお客様を吸収するためには街の中で動く(移動する)人が多ければ多いほどチャンスがあるといえます。つまり、居住人口より昼間人口(その街に流入する人口を加味した人口)が多いことが有利な条件といえます。
言葉にすると、「オフィス性」「商業性」「繁華街性」「住宅地性向」「学生性向」など様々な特性を商圏の質として表すことができます。自分の店が狙うターゲット層がよりいる商圏はどこなのか、物件周辺の質はどのようなところなのか、確認する必要があります。
カフェにとっての商圏の質
オフィス性の強いところに多くのカフェがあることから、カフェにとってオフィス性は非常に良いと思うことがあるかもしれません。実はオフィス性が強いところは平日ランチタイムのピーク以外目立って売れる時間帯はないのです。大手チェーン店は大きな席数でピーク対応能力を上げたうえ、テイクアウト機能を強化して効率を上げている。個人カフェでこれができる人は限られてくるのが現実です。
個人のカフェはオフィス性で平日ランチタイムの売上を取り、商業性で土日の売上を取り、住宅性向でアイドルタイムの売上を取るといった商圏の質のミックスでリスクの回避を図り全時間帯、全曜日で売上を取るという店の立地を考えることが常道です。
ポイント規模とは通行量(人)、交通量(車)のこと。いずれもその数が多いと売上に貢献する要素です。ただし、その数に応じて売上に反映することにならないので扱いが難しいデータといえます。
競合性とは自分の店と似かよった店はターゲット層が共通するためにお客様の選択の対象に入り、マイナスの影響があるとされることです。店の商品が同じであったり、単価が近かったり、サービス内容が同様であったりすることが競合の原因となります。
競合は無いに越したことはありません。同じカフェ、ベーカリー業態があったとしても差別化(ターゲット層、商品、単価、店のサービス等に差をつけること)を図ることで軽減することができます。
カフェにとっての競合
今では昔のような画一的な「喫茶店」ではなく、特徴あるカフェが多くあります。お客様のニーズを満たす独自のカフェであれば、競合と違うフィールドで商売が成り立つ可能性が高いのです。個人店だからできることがあるのです。