短時間での解凍や温めに使用する。電子レンジの活用によりサービスのスピードを早くすることができる。例えば、保温庫に保管した食品を数秒加熱して出すと出来立てのように熱い状態になる。また、料理でチーズを溶かしたり、チョコレートを溶かすときに、電子レンジで加熱すれば必要な分だけ、数秒で加熱できる。家庭用に比較して業務用は出力が高い為、加熱時間が短く、温度ムラが少ないことがメリットである。しかし、業務用では、通常の100Vのコンセントでは使用できないもので動力でしか動かないものもあるため、電気工事が必要になる場合も多い為、注意すること。現在の家庭用の電子レンジでも、比較的出力が高いものも存在しており、業務用として導入している個人店も増えている状況である。しかし、使い方に注意すること。また、家庭用の電子レンジは、業務用に比較して、耐久性が低いことが一般的であるので、使用頻度等も考えた上で、導入を検討することが必要である。
ガスストーブは排気熱で厨房を熱くするし、数多く設置すると排気ダクトの設計が複雑になるので、最近では電磁調理機器を使用しコーヒー等を提供する店も増加している。加熱原理はコンロ内部に埋め込まれたコイルに電気が流れると上に乗せた鍋の金属に誘導電磁波を発生させ金属を発熱させる。上に金属がない場合はコイルに電気が流れていても加熱しないので熱くなく、燃焼しないので、原則的には排気も不要である。コンロを客席におくとき等にも安全であり、排気が不要なので多く普及している。全ての業種で導入が進んでいるが、オムレツ、パテシエール等の強い火を使用するもの等、使用方法に工夫を要するものや不向きなものもある。また、IH(電磁調理器)はアルミなどの金属は使用できないため、対応した調理器具の選定が必要となる。また、家庭用の電磁調理器等の出力が小さな機種は、低コストで導入したりやすいが、大量に湯を沸かすには不向きの為、パスタ用等の寸胴鍋等を沸かすためには、ガス器具等を併用するか、最低でも3KW以上の出力を持つ業務用の電磁調理器を使用することが好ましい。
ガス型、電気型、レンジ・オーブン付等がある。ほとんどの食業界で使用される機器である。コンロの中で最も普及率が高く、オーソドックスな機械が、ガスコンロ(ガステーブル)である。コンロに関しては、家庭用と業務用がある。業務用の違いに関しては、まずは、「ゴトク」(コンロの上についていて「鍋やフライパン」を支える金具のこと)がとても丈夫であるということ。そして「ゴトク」自体の重さがあり、鍋などを置いた時の安定感が高いということである。また、家庭用に比べ、火口が大きく、燃焼カロリー(火力)が高い(電気の場合は出力が高い)ということもあり、料理の製造スピードやアイテムの幅などが大きく異なることも重要な違いである。加えて、業務用のガスコンロは家庭用と異なり、調理中に鍋やフライパンがコンロを離れていても火が消えない。このことにより、料理の生産性が大きく異なる場合もある。(家庭用のガスコンロは生産性よりも安全性を重視しているため、ある一定時間コンロから鍋やフライパンが離れると安全装置が働き、火が消えるものが主体である。)また、ベーカリーやケーキ等では、カスタードクリーム、チョコ、手作りフィリング等も作成する。最近の機種ではコンロの下部下がレンジや通常のオーブンでなく、コンベクションオーブンになっているもの等も販売されている。
氷を作る機械である。タイプによりキューブタイプ(家庭の冷蔵庫で作る氷のような四角い塊)と細かなキューブ、フレーク(クラッシュ)、フレークを固めたセクターアイスなどに分かれる。品質がよく、使用用途が広いので一般的にキューブタイプが使用される。全ての業種で使用される。セクターアイスは氷が不透明で外観が良くないが、水の使用量が格段に少ないので、水道料金が高かったり、水不足の地域では有効である。また、空冷と水冷のタイプがあるが、水不足のエリアでは空冷を選ぶ。ベーカリーでは生地を仕込む水の温度調節やフィリングを冷やしたりして使用する。製菓でも、生クリーム、生地を冷やす際等に使用する用途範囲の広い機材である。また、製氷機の製氷能力は25~45kg/1日の容量のものが個人店では主体であるが、カフェの場合は35kg以上、アルコール等で氷を多く使用する場合等は45kg以上のものが望ましい。
食品を揚げる調理機器である。フライものは一般的に180度C前後で揚げるのであるが、温度が一定にならないと旨く出来上がらない。アルバイト等でも品質の良い揚げ物ができるように、サーモスタットをつけ温度を一定に保つようにしていることで、安定的な調理が可能である。また、調理時間もコンピューターを内蔵し、いれる食材の量によって油の温度が下がるのを感知し自動的に調理時間を調節するようにできるものもある。このことにより、最近はコンビニエンスストア等で、揚げ物等を提供できる店舗が増えてきている。より省力化や製品の安定を図る為、厨房は忙しくブザーが鳴ってもすぐに揚げることができないときもあるので、自動的に食品をいれたバスケットを油から上げる、オートリフトの装置をつけているチェーン店等も増加している状況である。
使用した皿を洗浄するのは大変重要な作業である。皿に汚れが残っていると細菌が繁殖し食中毒の原因となる。手で洗うと湯の温度を高くすることができず、十分な殺菌ができないが、洗浄機は温度を高温にし、洗浄能力を高め殺菌を完全にできる。洗浄機で重要なのは、予備洗浄と事後の汚れのチェックである。また、洗浄のみでなくリンス(ゆすぎ)時に80℃以上の高温の湯で殺菌する。業務用食器洗浄機と家庭用食器洗浄機の違いに関しては、まずは仕上がり時間が全く異なることである。洗浄時間に関しては 業務用は約1分で可能で、家庭用は乾燥を除いても30分位かかることもある。業務用食器洗浄機は洗浄タンクとすすぎ水をあらかじめ設定温度で保持している。また、洗剤は、家庭用に比較して強いアルカリ剤は化学的な力で食器の汚れを短時間で分解、洗浄が可能である。業務用洗剤の場合は、手肌が直接洗浄液にふれることはなく、自動供給装置を使用しているので、洗浄液の取り扱いに関しては、特に注意が必要である。業務用は導入費用はかかるが、業務の効率化を考えると、店舗の規模や業態によっては必要不可欠な機材となりえる機器である。
ハンバーグ、ビーフステーキ、チキンソテーなどレストランの代表的なメニューは焼く調理が主である。従来はフライパンなどで焼いていたが、販売量が多いと、温度が一定で回復力の早いガスグリドルが便利。熱さ2cm位の厚い平らな鉄板を下からガスバーナーで熱する。最近では効率の良い赤外線のバーナーを使用する。グリドルは表面温度が安定しており、温度回復も良いので、大規模店で好まれて使用されている。サーモスタットで温度コントロールが自動的にできるようにして、アルバイトでも調理する事が可能。一般的に温度は180度C前後を使用する。ステーキを焼く場合その高温で肉の表面に焦げをつけ、肉汁が流れでないようにする。それからじっくり火を通すのである。
家庭で使用している炊飯器の大型の物であるが、火力が強いのでガスタイプの方が電気タイプよりも多く使用されている。大型店は自動洗米機を使用。炊飯で重要なのは、米に対し一定量の水量があるかということと、一定時間侵漬するということである。一定時間水に漬けていないと炊いたとき十分に水分が吸収されず、固くボロボロの米になってしまうこともある。
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加熱調理で大事なのは、食材の温度管理である。加熱調理の理由の中で料理が温かくなり、味が増し、食中毒菌や寄生虫を殺し安全になる。食材に細菌をつけないことが重要であるが、どんなに注意しても、一般生菌や少量の食中毒菌は食品についてくるのは防げない。そのついた小量の細菌を増やさず、殺すことが必要。また、細菌が最も活動し易くなるのは、5度C以上60度C以下であり、食材をこの温度帯の上か、下にしておけば安全なのである。簡単にいうと冷凍品はマイナスの18度C以下、冷蔵品は5度C以下に保存することである。また、調理する際には少なくとも60度C以上に加熱し、調理後もその温度で保管しなければならない。調理時に大事なのは、食品の内部温度である。牛肉、豚肉、鳥肉、魚等、細菌の耐熱温度、寄生虫の有無により加熱温度が異なるので注意する必要がある。
2層シンク、平棚、パイプ棚、パンラック、作業台等の板金ものと言われる機材は、基本的に、厨房機器と一緒に搬入、設置される場合が多く、仕入先も同じ場合も多いので、製造機器にいれて試算する場合もあるが、厨房の広さや状況によって、金額の差が大きい為、基本的には、今回の導入事例の予算には入れていない。
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