記事更新:2021/06/10
カフェを居抜き物件で開業し、経営していくうえで大切なポイントとしてあげられているのは、いったいなんでしょうか。居抜き物件が何なのか、利用するうえでのメリット・デメリット、選び方などを知っておくことで、開業するうえでリスクをできるだけ回避し、良い結果につながるといえます。
一般的に居抜き物件とは、内装や設備がそのまま不動産物件についている物件のことで、飲食店を中心に多いといわれています。
テーブルやいす、内装だけではなく、厨房用機器がそのまま残っていることが多いため、物件を利用する場合、初期費用を抑えて開業が可能となるのが特徴です。残っている状態に応じて交換や内装リフォームをおこなうこともできますが、ある程度新しい場合はそのまま残して利用する事業主が多いといいます。
賃貸物件などの場合、借主は物件に取り付けたすべての設備や内装を取り外して退去することが、契約でも定められていることが多いです。
しかし、契約内容や店舗のオーナーの意向によっては内装や厨房機器などの設備を残したまま、退去をすることができるようになっています。
オーナー側は設備がついている物件を居抜きとして活用することで、入居した人々が安心して利用できることを明らかにすることが可能です。前にどんな店舗が入っていたのかによって、次に入る入居者がどのような形で利用ができるのか、どんな店舗が入居しやすいのかが明確になります。というのも、居酒屋を経営していた物件であった場合、残されている設備が飲食関係に特化しているため、次に入居する物件は飲食店であれば有利な開店準備をしやすいです。
また、パン屋やカフェを経営していた物件であった場合、次に入居する物件もパン屋やカフェの可能性が高くなるといえます。
メリットとしてあげられているのは、開業をするときに割安な価格で開業することができるため、開店資金を抑えられることです。
同業者が入居していた場合、同様の厨房機器などを導入する可能性が高いため、開店前に厨房機器を用意する必要がなく、割安な価格で店をオープンすることができます。
厨房機器を用意するだけではなく、配管工事などをも含めると、トータルで数百万円の資金とある程度の日数がかかることは多いです。そのぶん居抜き物件であれば、工事や日数を抑え開店につながるように日程を調節することができるため、開店までそれほど時間をかけずに実行できます。
また、以前の店舗で合法のもとにカフェなどの飲食店が経営されていた店舗の場合、開店に際して必須とされている保健所の審査に通りやすいです。
保健所の審査に通らなければ開店することができないため、工事などをも含めて審査に通るような基準を確認しておかなければならなくなります。
しかし、既に経営されていた物件であれば、基準には通っている可能性が高いため、審査を受けるときにストレスを感じる必要がありません。
なお、デメリットとしては場所がらお客さんが入りづらい可能性があることや、造作譲渡料がかかる可能性があることです。物件によっては隠れ家的なカフェを目指すなど、宣伝によって大きく伸びる可能性もありますが、必ずしもお客さんが入るとは限りません。近隣の状況を含めて総合的にマーケティングをすることが、お客さんがよく入る店舗を目指す上では望ましいといえます。
物件を決める前に確認することとして、不動産業者で紹介されている物件が、なぜ閉店したのか確認して推測することだといわれています。
理由のひとつに周辺で高い人気を誇るカフェがある、数多く同業他社があるためお客さんの取り合いになりやすいといった、立地条件があまりよくない場合が少なくありません。激戦区の場合、あえてそこでコンセプトを打ち出して勝負するか、別の地域の物件を探すことが良い物件を見つけるうえで重要となります。
なお、住所などから前の店舗の業種や口コミはある程度検索することが可能となるため、ある程度どの物件を選んだらいいのかの基準にしやすいです。
また、以前経営されていた店舗と地域との相性が悪かった場合もあるため、地域や周辺環境から判断される有力な顧客層を確認し、どんなコンセプトの店舗なら集客率を高められるのか参考にしましょう。自分たちが経営したいコンセプトの店舗と、対象ターゲットとなる年齢層の行動範囲が合っているのか、事前にマーケティング専門業者などを利用して確認すると確実に決めやすいです。
マーケティング業者を入れる前にある程度ネットで情報を確認し、ある程度希望とする物件を絞り込みやすくなるため、開業しやすい居抜き物件を選ぶときの参考にしやすくなります。
以前経営されていた店舗で、残されていた設備や内装を活用して経営する店舗のことを、居抜き物件と呼びます。
リーズナブルな価格で開店までにかかる日数を省略することができるといったメリットがありますが、お客さんが入りやすい店舗かどうか確認して経営に臨むことが必要です。
※コラム内容はPNカフェ人の見解です。
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