記事更新:2021/08/27
カフェと喫茶店の違いは名前だけというイメージを持っている方もいるかもしれません。実際には定義や法律の面で明確な違いが見られます。
違いを考慮したうえで、状況に合わせた判断ができるように考えていきましょう。
この内容は2021年6月以前の内容を基に作成しています。
喫茶店
シックなイメージで、カフェはカジュアルなどのイメージを持っている方も多くいます。
ではイメージだけではなく、実際の定義で考えた場合にはどのような違いが存在しているのでしょうか。
注目するべきポイントの1つとしてあげられるのが、どのようなメニューを提供しているのかという点です。
基本的に喫茶店の場合には、アルコールを含まない飲み物とトーストやケーキなどの軽食のみを提供しています。
お酒類を提供しないことで、落ち着いたイメージのあるお店という印象を持っている方が多くいます。
コーヒーや紅茶、トースト類のみで落ち着いた雰囲気がある一方で、メニューのレパートリーが少なくなるという注意点もあげられます。
カフェ
ポイントとなるのがアルコール類を提供できるという点です。
アルコール類だけではなく、調理全般も可能なのでさまざまなメニューが提供できるようになっています。
さまざまなメニューが提供できることで、自由度が高くなってお店ならではの特色を作っていくことも可能です。
ではカフェと喫茶店許可や届け出についてはどうでしょうか。
定義上の違いが生まれる理由というのが、法律の違いになります。
実は食品衛生法で定められた許可業種における違いに応じて、提供できるメニューなどが異なります。
喫茶店の場合には、喫茶店営業許可を得る必要があります。 ※下記に追記あり
この許可を取得しておくことで、アルコールを含まない飲み物とトーストやケーキなどの軽食を提供できるお店が営業できます。
ちなみにカップ式自動販売機のようなものを設置する場合でも、営業許可が必要になります。
注文を受けてからその場でコーヒーを作りカップに注いで提供する自販機なら、許可が必要になるという点を押さえておきましょう。
一方でカフェの営業を開始したいという場合には、飲食店営業許可が必要になります。
飲食店営業許可を取得すれば、店内での調理全般が可能になります。
実際に店内で調理をして、スパゲッティやカレーライスなどさまざまなメニューを提供することが可能です。
お店ならではの特色のあるメニューを開発して、集客を目指すなどの戦略も可能です。
またコーヒーや紅茶類だけではなく、アルコールを提供できるのも飲食店営業許可を取得するメリットの1つです。
ほかにも押さえておくべき点の1つとなるのが、営業許可とお店の名前は関係ないという点です。
例えば喫茶店であったとしても、飲食店営業許可を取得することも可能です。
お店の名前に喫茶とつけても、飲食店営業許可を取得して、店内で調理したメニューを提供できます。
お店の名前と許可の種類は関係ないので、提供したいメニューの種類などに応じて、どのような許可が必要になるのか考えていきましょう。
目指すお店の雰囲気によって、アルコールも提供するかなどの点を考えていくのも1つの手です。
※ 2021/9/9追記 「 喫茶店営業許可」は食品衛生法の改正に伴い、 令和3年6月1日から営業許可業種が見直されました。新たに営業の届出制度も新設されています。
原材料や製造工程が共通する業種は統合されたため「喫茶店営業」は「飲食店営業」に統合されています。
詳しくは各自治体のHPで確認してみましょう!
実際にカフェか喫茶店を営業したいのであれば、最初にどのようなメニューを提供したいのか考えていきましょう。
提供したいメニューに応じて必要となる許可が異なるからこそ、最初に方向性を決めることが大切です。
またカフェを営業したい場合、不安ならフランチャイズという選択肢もあげられます。しかしフランチャイズにはリスクを下げられるというメリットはあるものの、自由度が下がってしまいます。
自分でオリジナルのメニューを開発したいという場合には、飲食店営業許可を取得して自力でオープンを目指すのも1つの手です。
お店のオープンを目指すときには、最初にどのような設備が必要になるのか確認しておくことも必要です。
コーヒーを提供するだけでも、さまざまな設備を用意する必要があります。またドリンクメニューを充実させるためにも、必要な設備はいくつも存在しています。
まずは必要な設備をピックアップして、そのための予算を集めるところから始めましょう。提供したいメニューによっても、必要な設備にも違いが出てきます。
その点も考慮したうえで、オープンまでに必要な準備を整えていくことが大切です。
実は必要な設備の選び方にも、複数のポイントが存在しています。
予算やお店の方向性において、どのような設備が必要かという点は異なります。
お店の主力商品のための設備には力を入れるなど、お金の使い方を工夫していくこともポイントの1つです。
お金の使い方は、設備だけではなく、人件費や店内のレイアウトにもかかるのでトータルで考えていきましょう。
カフェと喫茶店には、営業許可の違いという定義上の差が存在しています。違いがあるといっても、飲食店営業許可を取得してお店の名前は喫茶にすることも可能です。実際にお店をしたいなら、方向性を決めてどのような準備が必要か考えていくことが大切です。
※コラム内容はPNカフェ人の見解です。
所属する組織、及びこのサイトの公式見解ではありません。